Novel's Title


 今この部屋にはハルヒと俺の二人きりだ。

 

結構気まずい状況である。

 

 

 

「「あのさ」」

 

        ・・これが一番気まずいんだよな。

 

「な、なによ」

「お前こそ、なんだよ」

「あんたから先に言いなさいよ」

「ここは団長が先に発言するべきだろ」

「これに団長も関係・・・な・・い?」

 

状況を説明しようか。

現在涼宮宅、ハルヒの部屋。

おやつも出してもらい、ふぅ・・と一息ついて手を後ろにつき休んでいたところに

「あ、ちょっとあたし洗濯物取り入れてくるわ」

そういって勢い欲立ち上がり、そのまま足をくじき俺に倒れこんできたところだ。

 

・・気まずいなぁ・・・

 

 

 

「あ、あんたどきなさいよ」

「お前がのしかかってるんだからお前がどくべきだろ」

「あら、あたし足くじいたんだけど?」

「お前が倒れてきたとき、俺も手首をひねったよ」

まったく、足以外に怪我がなかったのが不幸中の幸いだな。

このまま倒れて顔でもすりむいたら・・・まぁ言うまい。

 

 

そのまま長い長い数秒が流れ・・・

なぜかはしらんが俺は吸い寄せられるようにハルヒの背に手を回し・・・

抱き寄せた

 

「ちょ、ちょっとキョン!?あ、あぁ、あんた何やってんのよ」

俺は何も答えずそのまま首の後ろへまわしそのままハルヒの顔を引き寄せる。

 

「キョ、何やってるかわかって―――」

 

「そのまま自分の口に押し付けてしまった。

そのときまったくといっていいほどハルヒは抵抗はしなかった。

俺も俺だよな、相手の家で勝手に口づけするなんてよ・・・

 

「ん・・・ふぅ・・・」

 

キスをし終わって気まずい雰囲気がその場を駆け巡る。

 

「す、すまん!」

そういって俺はどこうとしたが

「いたた!ちょ、動かないでよ!あたし、足くじいたのよ!?」

 

そういってまた静寂が舞い戻る。

 

「ね、ねぇ・・・」

 

「な・・なんだよ・・・」

 

「なんでその・・・ちゅー、なんかしたの・・?」

 

「そ、それはだな、お前がいきなり倒れてきて・・・」

 

「そんなんじゃなくて!した理由を聞いてるのよ、原因は聞いてないわ」

 

「なんていうかだな・・・・ハルヒとやってみたかったって言うかだな・・・」

もう言っちまうか。

「好きなんだよ、お前のことが」

 

 

「へぇ・・・ふうん・・・そうなんだ・・・あたしって・・好かれてたんだ・・・」

「そうじゃないとこんなことしねーよ」

 

「そ・・・あんた、両想いって言葉知ってる?」

「一応な」

 

「いきなりキスした罪はおもいんだからね♪」

 

それからずっと抱き合っていた。

抱き合って5分くらい立とうとしたとき

 

「あたしね、正直嫌われてると思ってたのよ」

そりゃあな、押し付けたりばっかりしてるもんな

「それは言いっこなしよ。まぁ実際そうだけど、あたしが間違いを犯したときキョンはそれを正そうとしてくれた」

そりゃな、一応人間として

「だいたいね、あんたは怒ってるのか怒ってないとかうれしいのか悲しいのかわからないのよ!チョコあげたときでもそうだし」

俺ってそんなにポーカーフェイスか?むしろ人並みだと思うが

「ポーカーフェイスよ、あんたは。だからぜんぜんわかんなかった。だからいきなりでもキスしてくれたときはうれしかったのよ」

 

そういってまた唇を重ねる。ハルヒいわくキスは気持ちいいし安心するしなによりもうれしいらしい。

俺だってそうさ。

 

 

・・・なぁ

「なによ」

いや、幸せだなってな。

「残念ね、あたしのほうが幸せだから」


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