Novel's Title


  事件は授業後に起こった。

 

冬休みを目前に控え終業式、1日前の日の何を言ってるかさっぱりわからん教師の話を、俺は起用に右から左へ聞き流し足元も冷えうとうとして、ついには寝てしまった

 

「・・ん、キョン・・・」

 

うるせぇな、俺は今寒いからこう、熊のごとく冬眠に・・

 

「なんだこれ」

 

「わかんないわよ、大体なんであんたとあたしが・・・」

 

うむ・・確かにそうだな。

いわずと知れた紅い糸

これが誰かさんのへんてこパワーが発揮してできたものなら・・・だがハルヒは同様すらしていない。

 

だれだよ。こんないたずらするのは。

簡単に外れそうだったが外れない。

よく見てみると机を貫通してハルヒの小指につながっている。

ほかのやつらも気づいていないみたいだし、なんとかなるんじゃね?

 

「気持ちの問題よ気持ち!あんたとあたしなんてどう考えても団長と団員で違うじゃないの!」

 

そうかっかするな。俺だって、こんなのはいやだし大体ほら

「ちょ、引っ張んないでよ」

 

こんな風になってんだぜ?

 

「ふん、まあいいわ、放課後になったら外れてるでしょ」

 

 

 

キーンコーン・・

ふぁぁぁぁ、あ゙〜よく寝た。

変な夢も見たがな。

さてさっさと部室へ・・ん?

クィックィッ・・・

な・・・なぜ?

 

「ん、なにキョン。・・えぇ!夢じゃなかったの!?」

 

俺だって夢だと思ったよ!現実とはな・・

 

「何よこれ!この!このっ」

やめろ!俺が痛いじゃないか

「そんなのどーだっていい!」

お前はよくてもな、俺はよく寝えんだよ

 

     注意:この話をわかりやすくするために・・・紅い糸はキョンとハルヒの心の距離です。

 

ざっと50メートルくらいあるな。だが足も貫通するらしい。

邪魔にならなければOKだな

 

「さて、じゃ部室行くぞ」

「ま、待ちなさいよ」

「なんだ?」

「あんたの家、親どっかいってる?

「いまは妹を連れて旅行中だ、で?」

「あんたこれ以上言わす気・・・?」

「何をだよ」

まったく。はっきりいえばいいのに。

そう思いつつ、帰り道、どうしようか・・なんて考えてるわけであって」

「はぁ・・・」

「幸せが逃げるからため息をつくな」

「へぃへぃ」

こんな他愛もないことをしている場合ではないのにな。

 

放課後だが・・

どうしても、こうなってしまうわけで・・・

「どうせ、冬休みは明日からだし、あんたの家に泊まるわ。あいにくうちに親がいるから」

そういってスタスタと俺の家に歩いていく。

まてまて。俺だって健全な男子高校生だ。相手が女である以上、その危険性は十分にあるわけで・・わかってるか?

「大丈夫よ、どうせキョンなんかに度胸なんてないでしょ」

む、失礼な。・・・まぁ相手がハルヒなので手は出さないが・・・

根性ないわねっ・・・」

「なんかいったか?」

「別に!」

 

プンプン起こって歩く後姿はまるでピクニックに行く小学3年生のようだった。

 

 

 

さて・・・これが問題だ

なぜか糸が短くなっているのだ。う〜む・・・

 

「絶対覗くなよ?」

「何であたしがキョンの裸なんか覗かなきゃならないのよ!」

これだ。風呂なんだよ

まぁハルヒもそこまで馬鹿じゃないだろう。

こうして俺が静かに風呂に入っているところに

「キョン暇〜」

なんていってもせいぜいしりとりかなんかだぞ?

「背中流してあげよっか?」

ぶはっ。

「何いってんだ」

「冗談よ冗談」

まったくな

 

その後ハルヒも風呂に入り俺はその間

「覗いたら・・・まぁわかるわよね?」

「わかってるから。さっさと入れ」

「天国にいけると思ったら大間違いだから♪」

 

はぁ。何が悲しゅうてお前をのぞかにゃならんのだ。

 

 

 

「ふぅ〜いいお湯だったわ」

そりゃ結構なことで。んじゃお前の布団出してくるから。

「あ、そんな面倒くさいことしなくていいわよ、あんたのベッドで寝るから」

俺は!?

「自分のでしょ?」

 

 

 

 

 

現在一人用ベッドに二人が寝ている状況だ。

「せまいっつーの」

「あんたこそ、この手どけなさ、きゃっ、変なところ触らないでよ!」

「さわってねぇ!」

「だ、キョンだめ。そんなところ触っちゃ・・・」

「演技も大概にしとけよ」

「ばれたか」

当たり前だ。俺はもう寝る!恥ずかしい!

 

 

 

「くぅ〜・・・くぅ〜・・・」

 

・・・寝れるはずがねぇ!

 


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